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性前立腺炎

Chronic prostatitis

前立腺とは、骨盤内の膀胱よりさらに尾側(下側)に位置する男性特有の臓器で、
精液の一部がこの臓器で作られるなど妊孕性(にんうせい)にかかわる臓器とされています。
細菌による「急性細菌性前立腺炎」から移行するケースもありますが、一般的には原因が特定できず、
多種多様な骨盤周囲の症状が起こすことが多い慢性疾患です。
ストレスのたまりやすい30~40代に多くみられます。

慢性前立腺炎の原因

Causes of chronic prostatitis

慢性前立腺炎の原因として、ストレスや飲酒、過労によるもの、細菌感染症や長時間座り続ける環境といった原因が考えられますが、中には原因不明の場合もあります。
また、原因が特定されても職業と直接関係する場合、
原因除去が簡単ではないケースも多いです。

慢性前立腺炎の症状と治療

Symptoms and treatment

細菌感染性の慢性前立腺炎の場合、症状によりさらに細分化されます。
良性疾患であるため、患者さんの症状をコントロールすることが一番重要になります。
あまりにも症状が多様なため「慢性前立腺炎」という病名でひとくくりにして全員に同様の治療を行うことはできません。
また、治療を行っても数か月以上の経過を見ながら内服薬の微妙な調整が必要なケースも少なくありません。
この疾患はストレスと密接に関係するため、治療開始後すぐに症状を100から0にすることを目指すのではなく、じっくり治療に取り組むことが重要であると考えられます。

Specific symptoms

  • 陰嚢の奥がジンジンする、痛い
  • 尿を出すときの痛み
  • 骨盤周囲の違和感
  • 頻尿、尿意切迫感
  • 元気がない、うつ症状
  • 勃起不全
  • 精液に血が混じる
  • 腹部、骨盤の筋けいれん
  • 過敏性腸症候群、線維筋痛症、慢性疲労症候群の合併

上記のいずれか、もしくは複合する場合は慢性前立腺炎の可能性があります。
治療については、セルニルトンという前立腺の炎症を抑える薬剤をベースに、それぞれの症状を取り除くよう薬を足して調整します。
例えば、頻尿やうつ症状、勃起不全、筋けいれんといった症状がみられる場合は、炎症を抑える薬のみでは軽快することは少ないため、
複数の薬を使用することになります。
陰嚢の奥が痛いという症状のみの場合は、セルニルトン単剤でコントロールできることも多いです。
人生の一番の活動期に起こりやすい疾患のため、上記症状のいずれか、
もしくは複数でお悩みの方は早めに泌尿器科を受診することをお勧めします。

慢性前立腺炎は原因不明な場合もありますが、すぐに取り組むことができる予防法もあります。

飲酒をなるべく控え、疲れた時やストレスがあるときには、意識してリラックスしたりして過ごすよう心がけましょう。

事務作業などの仕事で、どうしても座り続けることが多い場合も、定期的に立ち上がってストレッチをしてみるのも効果的です。
慢性前立腺炎の予防方法